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海運株は何故上がるのか

爆発的上昇をみせるコンテナ船運賃市況

昨今、海運株の上昇が著しく、投資家としてはどこまで上がるのか、もう終わりなのかは興味深いところでしょう。

では、何故上昇しているのか考えてみましょう。考えても、こういう時はチャートをみて売買するけどね!という側面はありますが、知っておいた方がチャートで悩んだ時、チャートも見え方も変わるかもしれません。

下記グラフは全て商船三井から参照しておりますが、CCFI(上海航運交易所が算出・公表する中国出しコンテナを対象とした運賃指数)は、「!?!?!?」のような上昇をみせております。(文字化けではなく、言葉が出ないような上昇ということです)

これだけみて推測すると、最近コロナが世界では落ち着いてきた気もするから、経済が動き出したからなのか?と一瞬思いますが、次をみると「それが主因ではない」ことがわかります。

運賃高騰は、物流増加が主因ではなく、業務停滞が主因の模様

下記は中国と北米の行き来ですが、運賃の上昇に比べれば、荷動き量はコロナ前とさほど変化がないようにみえます。では運賃が何故上がるかですが、コロナにより非常に物流、湾港業務などが滞っており、業務効率が著しく停滞していると聞きます。そのため、運賃が高騰しているといわれており、つまり、コロナが終われば業務効率が回復し、運賃高騰要因が消えるのかもしれません。でもその前に、実需が増える可能性はありますね、なんともわかりません。

結局はこういう時はチャートと出来高で判断!

さて、皆様の上記を読んで頂いた時間を無駄にするような小見出しをつけてしまいましたが、結局はこのようなケースにおいては、チャートと出来高をみるのが一番です。何故なら、さらに上がっている要因をつきつめると、日経平均連動型ETFなどを運用するパッシブ型の機関投資家による買いが株価を上昇させていると推測するためです。

昨今、株価の上げが加速しておりますが、まさにそのあたりからの本格参戦が、上記が原因となっていると考えており、日経225連動型ETFは、ファンドマネージャーにとっての運用目的は儲けることではなく、日経平均にいかに低い運用コストで日経225に連動するポートフォリオを組むかであり、連動させるために225銘柄全部買っているわけではありません。そこにファーストリテイリングや東京エレクトロン、ソフトバンクグループといった指数寄与度が高い銘柄は入れるけど、指数寄与度が低い海運株は入れていなかったというケースは多いはずで、でも海運株がここまで上がってくると、日本郵船だとか商船三井を組み込まないと、目的が達成できず、会社及びETF購入者から怒られてしまうため、もっていないETF担当者は、手に汗握り、相当あせっていたはずです。そこで直近の信じがたい決算をみて、もう無理!買う!という感じになっているかと思います。なので、彼らの買いが足元は上昇要因と推測されるため、背景を理解することは大事ですが、彼らの行動を知るためにチャートと出来高をみることが大事なのだと思います。特に彼らの資金は大きすぎるため、出来高が多いという内は、彼らが買っているのでは?ということも推測できるため、こういったときは、チャート、出来高に着目して売買するのが良いでしょう。目先は運賃高騰は背景であり、原因は「動させないと!」による買い圧力かと思います。将来的にもこれは使えるノウハウでしょう。どちらかというと短期売買向けのものですね。

【無料版の成果の振り返り】

無料版の際は、初期はソフトバンクグループや日本製鉄を売買し、一時朝日インテックを保有&売却後、NVIDIAと朝日インテックを買い付けることで利益をあげてきました。

ソフトバンクグループについては、おおむね株価の勢いが途切れる前に売却できたかと思います。「逃げた」というほうが良いでしょうか。その後のソフトバンクグループの醜態はご存じの通りで、「逃げる時は逃げる」、この大切さを改めて教えてくれました。日銀によるETF買いの鎮静化、自社株買いの終了、その後の中国ショック等ありましたね。

その後、朝日インテックを買いましたが、不運?にも転換可能な新株予約権が発行され、1日の出来高の10%~20%超?程度でしょうか、長きにわたる転換売りが降り注ぎ、これも脱出しました。

その後、日本製鉄を買ったわけですが、朝日インテックとNVIDIAの投資タイミング到来により、日本製鉄を損切りしてでも、その2銘柄に乗り換え、利益(含み益)が出たわけです。

今でも日本製鉄について私は一定の投資価値を見出しています。何故なら、経営効率化のための事業再構築を断行し、原材料が上昇してもそれを価格転嫁しないという日本の悪しき風習を打破し、どんどん値上げさせているからです。どうも日本は、値上げしないことを「美」とする風習を感じますが、グローバルにはインフレが当たり前です。下記は日本製鉄のIR資料が引用していますが、日本だけホットコイル市況が他国と異質であることがわかると同時に、直近、上昇という変化を感じ取れるかと思います。価格を上げる、そして適正な利潤で世界で売れる商品を開発する、この循環を日本製鉄が突破口を開こうとしており、この動きは日本株を考えるにおいて重要となるでしょう。

全体としては、2021年2月8日に無料版を開始し、2021年3月に日銀がETF買い入れ目安6兆円を削除してマーケットが軟調化したことと、増資等の不運?で一定の困難があったものの、個別の銘柄の力で最終的には利益が出せたな、というものだったかと思います。

仮想運用の結果(200万円にてスタート、237万円に増加)

*売買時の為替レートは外為ドットコムのレートを参照しております。

*含み損益を考慮しており、デイリーにて結果をプロットしています。
*売買手数料及び米国株売買時の為替スプレッドは考慮しておりません。
*過去の結果は将来の結果を保証するものではありません。
*集計期間:2021年2月8日(サービス開始日)~2021年8月29日現在
*2021年2月8日~2021年8月28日の期間は無料掲載していた期間となります。
*寄付売却資金にて別の銘柄の寄付買付を行う場合があります。

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ゆきだるま投資オンラインでは、2021年8月29日より有料サービスも開始しております。無料サービスで利益が出た、興味をもった方は、ご利用ご検討下さい。

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