GAFAを規制しようという議論が再び報道されています。アリババのアントへの規制、ビットコインの興隆も、全て根底には同じものが流れていると思っています。それは国家が世界を支配する構造から、企業が世界を支配する構造へのシフトです。支配というと言葉が悪いですが、要は、世界の主体者の変化です。法人税率の下限値を合意というのも、国家が企業に追い込まれている兆候の一つだと思っています。短期的には国家が企業を締め付ける構造が続行できるかもしれませんが、世界には「神の見えざる手」が存在しており、どこかで国家と企業の関係が完全に逆転する可能性もあるでしょう。
それをふまえると、時価総額の上限的なものがさらに拡大が見込まれると考えていますが、そもそも平成元年は世界の時価総額トップはNTTの20兆円でした。それが今や、アップルの230兆円ぐらいであり、企業の上位の時価総額が著しく膨らんでいるわけですが、ならば10年、20年後の最大時価総額企業は一体何兆円なんだ?と考えをめぐらすことができわけで、そこからも国家と企業の逆転可能性を感じられるというわけです。NVIDIAは時価総額50兆円手前ですが、GPUの拡大を考えると200兆、それ以上もみえてくる可能性もあるでしょう。ちなみに日本は1位トヨタで32兆、2位がソフトバンクグループの14兆となっています。蛇足ですが、時価総額だけでみても、日本企業の相対的没落感を感じざるをえません。
NVIDIAはチャートも良く、引き続き高値更新を期待。
次に朝日インテックですが、こちらは野村の転換売りが重く、5月にはじまった株式転換スピードをここにきて加速させてきており、960万株の転換持ち分について、6月10日時点で既に残り629万株まできました。1日の朝日インテックの出来高と比較しても、かなりの売り圧力をかけていると推察されますが、このペースでいけば7月末には転換終了になるかもしれません。その間、需給要因によるバーゲンセール状態となるでしょう。転換の価格下限は約2200円で8%のスプレッドがあるため、2400円ぐらいになると野村の転換メリットがなくなるため、下値は2400円程度をみておけば良いかと思いますが、そこまでいくかはわかりません。圧倒的な製品力をもって販管費を増大させ販売体制を強化している最中であり、どこかのタイミングで急速な利益浮上が決算でみられる時がくるでしょう。
チャートだけでいうとNVIDIA優位ですが、そういった背景的なところでいうと朝日インテックの方が強気で、例え下落しても不安感少なくいられます。投資の背景次第で、「不安感」がどうなのか、下値リスクは、という点は、実際の投資においては大事かと思っております。
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